潮の香りが風に乗り、花の香がそれに溶ける。
ゆるやかな陽に包まれて、水面がやさしく揺れている。
年中穏やかな気候、人々の暮らしもまた温かい。
魔法と花が寄り添うように咲き、
時が、空気のように透きとおって流れていく。
ただそこにあるだけで、心がほどけてゆく場所。
風はやさしく、水は道となり、暮らしは静かに流れます。
穏やかに日々を紡ぐ。
水の都レンシュウでは、自然と魔法が調和し、
誰もがその一部として生きています。
水上交通が発達したレンシュウでは、物資の移動も素早く、
毎朝、中心港には市場が立ち、住民も旅人も賑わいを楽しみます。
色とりどりの花々が建物や橋を飾り、街全体がまるで花園のように咲き誇ります。
季節ごとに異なる花が咲き、訪れるたびに新たな景色と香りに出会えます。
レンシュウに暮らすすべての人々は、10歳になると大聖堂で「鑑定の儀」を受けます。
魔力の属性や強さが明かされるこの瞬間は人生の節目であり、街にとっても神聖な行事です。
誰でも見学できるこの儀式では、ステンドグラスから差し込む光と魔力が織りなす光景が美しく、訪れた者を魅了します。